ホテルマンというと専門学校卒が多いイメージ。専門スキルがないとホテルマンになれないのでしょうか⁇
決してそんなことはなくホテルマンは一般の大学卒でもなることができます。
むしろ大卒のほうが初任給は専門卒よりも多いですし、大学時代に得た英語のスキルや経営スキルは運営サイドに就いたとき重宝されます。
たしかに最初の頃はそうかもしれません、ですが知識なんてものはやりながら覚えていけば良いわけですし、あまり気にすることはないです。
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大卒でもホテルマンになれる!!
大学卒でもホテルマンになることはもちろん可能です。
かくいう僕も大卒ホテルマンの一人です。しかも僕は英文学科などの語学学科ではなく法学部出身のホテルマン。ホテルマン異端児です(笑)
ホテルマンは専門スキルを持っていなくてもなることができるんです。

大卒でホテルマンになるには⁇
僕の場合はマイナビやリクナビにさまざまなホテルが掲載されていたのでエントリー、履歴書とES(エントリーシート)を書いて期限までに提出。
エントリーシート:ES
就活で企業に提出する応募書類のひとつ、面接の際選考の参考として使われる
書類審査や面談、適性検査、最終面談をクリアしてホテルマンになりました。
基本的に外資系のほうが応募から最終面接のプロセスが他の日経ホテルよりも早い傾向にあります。また経団連に所属しているホテルは募集が遅めです。
外資のホテルを視野に入れている場合は就活解禁後早めに行動したほうが吉。
英語ってしゃべれないといけないの⁇
英語での面接をするホテルもあれば履歴書を英語で書かされるホテルもあります。
そこまではなくとも、どこかの採用プロセスで英語の質問が飛んできたり、TOEICの点数を求められたりすることがあります。
ちなみに僕自身TOEICは非公式のものを受けただけで公式の点数は持っていません。(大学最初に受けたもの、たしか500点も取れなかったと思います)
英語はできて損はないですが、できないからといって受からないわけではないです。最低限、あらかじめ質問を想定し、それに対する答えを持っておけばいけます。

ただ一つ覚えておいてほしいことがあります。英語がデキなくてもホテルに入社することは可能ですが、ホテルマン人生のどこかで英語がネックになってくる場面が必ず来ます。例えば価格帯が最も高いラグジュアリーホテルでは英語を話せないことが選考に悪影響が出ます。
ラグジュアリーホテル
都心部の一等地に建てられた高級志向のホテル
また英語を話せないことでキャリアアップしづらくなることがあり得ます。ある程度までは可能ですが、部長職以上を目指す場合、英語スキルがあるかどうかが一つの理由となってきます。
どのみち英語の勉強が必要なら今のうちに勉強しておくのが良いです。

僕は英会話カフェに通ってました。
英会話カフェに行きだす前は普通の英会話スクールに行ってたんですけど、宿題やらなんやら多くて。
しかもホテルマンはシフト制なので決められた曜日の決められた時間って難しいんですよね。
この英会話カフェは予約も必要ないし、コーヒー飲みに行く感覚で行って少ししゃべって帰ることもできました。
今なら無料体験もできるみたいなので少しでも英語を上達させたい人、英会話スクールが合わない人は試しに行ってみると良いかもです!!
※無料体験は予約が必要なので予約してから行ってくださいね。
資格は必要なの⁇
基本的にホテル就職において資格は必要ありません。僕が当時持っていたのは普通自動車第一種免許と日商簿記3級と英検4級です。(英検4級は恥ずかしいので履歴書には書いてすらいません)
もちろんTOEICも持っていません。
当時僕が新入社員で入った時、部長になぜ採用したのか聞いたことがあります。その時言われたのが、「(簿記持ってるし)数字に強そうだから、(笑)」です。
半分冗談でしょうが、思わぬところで資格が活躍するかもしれません。絶対必要というわけではないですが、あって損はないです。
ホテル就職でオススメの資格
- 日商簿記検定
- 英語関連の資格(英検、TOEIC)
- 防災管理者
- マイクロソフトオフィススペシャリスト
大卒ホテルマンのメリット

大学は専門学校に比べると多くの自由時間があります。それを元に留学などさまざまな時間に充てることができるのが特徴です。
専門学校が2年間の学生生活なのに対し大学生活は4年、休暇も2か月丸々お休みですからね。また専門学校はカリキュラムのキツキツで忙しいです。
大学卒のメリットは具体的に初任給が専門卒に比べ高い、つぶしが効く、自由時間が多いです。
大学卒のメリット
- 初任給が高い
- つぶしが効く
- 自由な時間が多い
初任給が高い
大学卒は専門卒、高卒に比べて平均10,000円ほど初任給が高い場合が多いです。
一つ注意なのは、最近の宿泊業界では大学卒と専門卒で初任給に差を設けないホテルもあります。一概に全てのホテルというわけではなさそうです。
つぶしが効く
就職活動をする中でホテルマンではなく他の職種の方が向いていると思った場合、軌道修正が容易にできます。
専門卒、特にホテルの専門学校を出ている場合、どうしても就職先がホテルに限定されてしまうことが多いですからね。
自由な時間が多い
大学生は専門学生に比べて自由な時間が多いです。
さっきも言いましたが専門学生は早くて2年で卒業するのに対し、大学生は4年あります。またまとまった休みも多く、夏休みは約2か月あります。
その中で海外に行ってみたり、ホテルでインターンをしてみたり、将来を見据えて行動することができます。
インターン
学生が一定期間企業で働く「職業体験」のこと
中には、1年休学して留学やバックパッカーなど人生においてかけがえのない経験をすることも可能です。
大卒のデメリット
大学卒は専門的な知識が得られないだけでなく、年齢的な面でもデメリットがあります。
大学卒のデメリット
- 専門的な知識が得られない
- 同期より年上になってしまう
専門的な知識が得られない
大学の場合、ホテルに特化しておらず専門的な知識を取得しづらいです。そのためホテルに就職してから専門知識を身につけることになります。
専門的な知識はホテルに入ってからでも遅くはないですが、専門卒と比べてしまうと見劣りしてしまうことも。
気になるようであれば、大学生の間にアルバイトでホテルに入ったり、インターンをしたり自分自身で知識を補強する必要があります。

リゾートバイトとは夏休みなどの繁忙期に長期休暇を使って泊まり込みでホテルなどで働くアルバイトのことです。
リゾートバイト
夏休みなどの繁忙期に長期休暇を使って泊まり込みでホテルなどの観光施設で行うアルバイト
お金を稼ぎながらホテルの勉強ができます。
寮暮らしで食事付きで同じリゾパ友達と仕事終わりに海に行ったり、花火をしたりとかけがえのない経験もできるのでオススメです。
大卒のホテルマンはそれなりの覚悟が必要
僕は当時、海外に行きたい、サービスの真髄を学びたい、お金なんてどうでもいい、やりがいさえ感じられればと思っていました。
実際ホテルマンになってやりがいよりも大事なものがあるのではと時々思います。ホテルマンはとても面白く、毎日楽しいですがやはりそれなりの覚悟はしておいたほうがいいです。
給料が低い
ホテルマンになって一番感じるのがこれ、ホテルマンは他の業種と比べて圧倒的に給料が低い。
手取りで20万を超えることは入ってから2、3年の間ないと思ったほうが良いです。周りの友達とお金の話ができなくなります。
お金が大事なのであればホテルマンは避けた方が無難かもしれません。

残業が多い
強引にお金を稼ぐこともできますが、それは残業が多くなることを意味します。
ホテルマンになると最初は現場に入ってホテルを知ることから始めることが多いのですが、部署によって残業がエグいです。
特にフロントスタッフ、宴会サービス、料飲サービスに配属されると残業が当たり前になります。始発で出勤して、終電で帰る、なんてことがあるかもしれません。
また残業すれば残業代が出るのが当たり前ですが、中には日本ならではの古い習慣が残っており、サービス残業なんてものがはびこっているホテルもあります。
特に日系のホテルはこういった傾向が強いです。最低限稼ぎたい人は日系ホテルを避けた方が無難でしょう。

大卒にオススメのホテルとは?
ホテルマンになりたい人は、「やりがい」を会社を選ぶ大きな理由の一つにしている人が多い、ですが給料が低い、残業が多いというのは日々の生活に直結します。
これからホテルマンを目指す人は「やりがい」ももちろん大切ですが、給料面や福利厚生をしっかり見ていかないと痛い目を見ることになります。
ずばり以下の2つを意識してみると良いと思います。
失敗しないホテル選び
- 鉄道系の会社を選ぶ
- チェーンホテルを選ぶ
鉄道系の会社を選ぶ
鉄道系の会社、阪急阪神ホールディングスや京王電鉄グループ、東京ステーションホテルなどを運営している日本ホテル株式会社はホテル事業の他に、鉄道などの交通系の事業を運営しています。
電車が普段の生活でなくてはならないものであることはなんとなくわかると思いますが、実は電車って利益率が半端ないんです。
僕にはJRで働く友達がいるのですが、新幹線などは特に乗車率が20%で元を取れるのだそう。
何が言いたいかというと、会社全体で考えたときにホテル業オンリーの会社よりも他の事業で鉄道系があるホテル会社は安定しているということです。
これは特にボーナスに影響します。
ホテルオンリーの企業だとホテルの業績だけでボーナスを判断することになりますが、鉄道系があるホテルの場合、他の事業も含めた業績でボーナスを決めるのでボーナスが安定していることが多いんです。
ビジネスホテルを選ぶ
日本でチェーン展開しているビズネスホテルの場合、多くの責任あるポストが必要です。つまり総支配人やマネージャーがホテルの数だけ必要ということです。
したがってチェーンホテルの支配人は老舗ホテルと違い、ある程度若い人が支配人になっている傾向にあります。支配人は早くいってしまえばそのホテルの経営者、社長です。それだけ多くの給料をもらうのは言うまでもありませんね。
大卒でもホテルマンになれる!!
大卒でもホテルマンになれます。
実際に現場に立って、ゲストから「ありがとう」と言われる。これは時にお金や名声以上の価値があります。
実際、僕もゲストからのコメントで元気が出ますし、これだけのためにホテルマンをやっているところもあります。英語を流暢な話したり、そつなくゲストの対応をしているホテルマンはとてもかっこいいですし。
ですが、やりがいだけでなく辛い部分があることも確かです。
大卒でホテルマンを志望する人は自分にとって何が大事なのか、見極めた上でホテルマンを目指すと入ってから失望することも少なくなります。
就活はつらいと思いますが、自分自身としっかり話し合った上でホテルマンという職業を選んでくれたら嬉しいです。