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中国の悲惨な清掃状況、日本はどうなのか? 客室プロの考え

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みなさんおはようございます、ばとらー(butler_1234)です。

突然ですがあなたはこちらの記事をご覧になりましたか?

2018年11月19日、広州日報は、中国にある複数の五つ星ホテルにおける憂慮すべき衛生状況を撮影してネット上で公開した男性が、苦悩に苛まれていると報じた。

近頃、ある微博ユーザーが五つ星ホテル十数か所での客室の拙い清掃状況を撮影した約12分の動画を公開し、非常に大きな注目を集めた。これまで素性を隠してきたこの男性は、18日に広州日報の電話取材に応じたが、その声にはやや疲れが感じられたという。

男性は「この6年、定住できる場所がなく、ホテルを家代わりにし、ネット上でホテルの問題点を公開し続けてきた。もともとは江蘇省蘇州市の星付きホテルに滞在中、昼に部屋に戻った際に遭遇した清掃員が、使用済みの汚いタオルでコップを拭いていたのを見てしまったのが始まり。ホテルをすみかにしていた自分にとってはなおのこと看過できず、衛生状況を理解してもらうと同時に、ホテルに改善してもらいたいと思って撮影するようになった」と語っている。

また、動画が大反響を呼んだことについて男性は「反響は予測していたが、私個人に巨大な負の影響が及ぶとは思っていなかった。個人情報はすべてさらされ、ホテルの滞在状況もネット上で流れるようになった。一部のホテルは改善するどころか私をブラックリストに入れた。もうホテル住まいは止めにして実家に戻ることにした」と述べた。
さらに、「今一番感じているのは、やるせなさ。わたしの勇気はもうほとんど残っていない。何度もダメージを受けて、消耗しきってしまった。もう40歳にもなったし、動画の撮影はもうやらない。ただ、これまでの動画を消すつもりはない。一部のホテルでは清掃状況をチェックする措置を取り始めている。解決しようと思えばできるのであって、ホテルが解決しようと思うかどうかが問題だ」とし、動画撮影からは身を引く一方で、業界の状況を少しでも改善することに期待を寄せた。

引用:Record china

またこんなものも。

2018年11月17日、中国メディアの環球網によると、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは16日、「明らかになった中国のホテルの汚い秘密:便器とコップを同じタオルで拭く」とする記事を掲載した。

記事によると、147の五つ星または高級なホテルに宿泊したことがあると主張する中国のある告発者はこのほど、100以上の高級ホテルの従業員が客室の清掃時に衛生基準を守っていないとする動画をネット上に投稿した。

動画に最初に登場するのは、客室が1泊あたり1800元(約2万9000円)以上もする北京のコンラッドホテルだ。動画には、清掃担当の女性が床から拾った汚れたタオルでコップや鏡、浴槽を拭くのが映っている。別のスタッフは、汚れたタオルでコーヒーカップを拭いている。

貴陽のシェラトンホテルの映像には、清掃担当者がバスルームの鏡、浴槽、トイレ、コップを同じタオルで拭く様子が収められている。

この動画には、投稿されてから12時間以内に、6万6000を超える「いいね」と3万件の「怒り」が寄せられている。多くのネットユーザーが、問題のホテルの微博(ウェイボー)アカウントに「有名な高級ブランドのホテルでこのような行動が起きていることが信じられない」などのコメントを残している。
上海の観光当局は、動画の内容について調査することを明らかにした上で、事実であると判明した場合、関係するホテルの従業員は処罰を受けることになるだろうと述べた。北京の観光当局も、問題のホテルから事実確認の聞き取りを行うとともに、調査のために人員を派遣するとしている。

引用:Record china

ひよこ
ひよこ
ひどいわね…

これはたしかにひどいです。悲惨な状況。

では次に、ホテル関係者の方々へ質問です。

 

 

 

あなたの働くホテルは清掃がしっかりできていますか?

 

 

 

ひよこ
ひよこ
どういうこと?

別に煽っているわけではありません。

それに僕もいちホテルマンです。

この質問に答えなければいけない立場にあります。

もちろんお客様に質問されれば、みなさんこう答えるでしょう。

「タオルは食器用、トイレ用とそれぞれ分けており徹底しております、ご安心くださいませ」

ひよこ
ひよこ
日本のホテルなんだからちゃんとしてるに決まってるでしょw

はたして本当にそうでしょうか?

客室のプロである僕が解説します。

日本のホテルはしっかり清掃できているのか?

ではあらためて先ほどの質問、「あなたの働くホテルは清掃がしっかりできていますか?」に対してホテルマンを代表し僕が答えます。

 

 

 

 

 

そうだと願いたい。

 

 

 

 

 

これが答えです。

 

ひよこ
ひよこ
うそでしょ?
自信もって言えないわけ
ばとらー
ばとらー
申し訳ございません

そうなんです。

自信をもって「うちのホテルは絶対にタオルを使い分けてる!!」って言い切れないんです。

もちろん僕の働いているホテルだってタオルは食器用、トイレ用分けていますし、食洗器だって導入されました。

でも言い切れない…

なんでかわかりますか?

だって…

 

 

 

 

知らないから。

 

 

 

 

僕はたしかにホテルで働いています。

でもね、ホテルで働いているからと言って、清掃の現実を知っているかと言われればそれは違います。

むしろホテルに勤めていてもほとんどの人はどうやって清掃しているか、どうやって部屋を完成させているか、そんなことは知らないのです。

だって清掃してるとこなんて見たことないから。

なので「知らない」

「そう願いたい」

そうなってしまう。

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客室管理部でも清掃の現状を知らないのか?

ひよこ
ひよこ
お前は新入社員当時、客室管理部だったそうじゃないかw
ひよこ
ひよこ
そんなやつが現状を知らないなんておかしい
ばとらー
ばとらー
耳が痛いです

それでも僕は「知らない」です。

もちろん徹底させていましたよ、当時だってタオルは食器用、トイレ用と種類分けしていましたし、清掃のマニュアルはありましたし、チェックだってされていました、半年に一度監査が入って清掃の内容をチェックされたり…

ばとらー
ばとらー
私が清掃した部屋なら言い切れるんですけど…

それでも僕は自信を持って、「しっかり清掃できている!!」なんてとてもじゃないけれども言い切れない。

 

だって僕らホテルスタッフ、客室管理部も含めて客室の清掃しているメイドさんの姿をずっと監視していることができない。

 

誰も客室の中でどんな清掃をしているか事細かく把握している人はいない、知っているのは清掃スタッフだけなんです。

ばとらー
ばとらー
もちろん逐一見てはいますが、ずっとその部屋にはいられません
ひよこ
ひよこ
たしかにそうだろうけど…

ホテル清掃の現状

まず大前提として僕が「客」としての見解は全く持ってあり得ないです。

「ホテル」としての見解ですが、あり得ない気持ちは変わりませんが少し同情の気持ちもあります。

よく客室管理部、ハウスキーピングと言われるホテルスタッフが清掃をしていると思われていますが、それは少し間違い。

彼らがやっているのは、部屋全体のマネジメント。

アメニティの発注や部屋のチェック、清掃のコントロールをしています。
※もちろん場合によっては清掃も行います。

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では一体誰が、清掃、チェック、スタッフの管理を行っているのでしょう?

それはいわゆる清掃専門の業者。

ほとんどのホテルの場合、客室の清掃は外注していることがほとんど。
※自社で清掃を行っているホテルももちろんあります。

外注業者は清掃スタッフや部屋のチェッカーを集め、日々清掃を行います。

清掃スタッフ、チェッカーのほとんどは外国籍の方です、フィリピンやモンゴル、中国などの方が多いです。

ひよこ
ひよこ
日本の人はいないの?
ばとらー
ばとらー
いろことにはいますがほんの一握りです

いくら日本のおもてなしはすごい!!と言われていても実際開けて広げてみれば、そこに「日本」はないのです。

清掃のやり方は叩き込みますが、やはり文化や風習の違いがあるのでしょう、ときどき想像のつかないことをしてくれます。

また給料はほとんどの場合「歩合制」です。

一部屋清掃したら1200円(仮)、スイートルームだったら6000円(仮)みたいな感じ。

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清掃スタッフにももちろんサービスが何たるかという教育がほどこされてはいるものの、彼らにだって生活があります。

清掃にはクオリティが必要ですが、彼らにとって大事なのは清掃の速さ。

ひよこ
ひよこ
清掃した数で給料が変わるのは清掃不備を助長しているかもね

それにホテルの一般的なチェックアウトは11時、チェックインは15時。

もちろん中にはレイトアウトと言って13時や15時にチェックアウトを延長したりするお客様もいます。

そんななか15時より早く到着するお客様だっています。

当然フロントのスタッフは「部屋を早く仕上げろっ!!」と清掃スタッフを焦らせます。

ばとらー
ばとらー
フロントスタッフも大変なんです

そのなかで部屋をカンペキにするのはかなりの重労働のはずです。

そんな彼らにクオリティを上げるよういくら言ったって、根底の給料体系、ホテルそのものの制度を変えなければ根本の原因は解消されないのです。

ひよこ
ひよこ
制度や体系が清掃に影響するのはわかったわ
ばとらー
ばとらー
ただこれはホテル側の「言い訳」
本来であればカンペキで当たり前なはずです、そこをはき違えないように
ばとらー
ばとらー
お客様はこみこみの料金をちゃんと払ってるんですから

まとめ

結局のところ信頼できるのは己自身です。

あまり言いたくはないですが、絶対日本のホテルにも清掃が不十分なところ絶対にあります。

日本だけではなく海外げ旅行する人も増えた現代で、人生で一度や二度清掃が不十分なホテルに絶対宿泊したことがあるはずなんです。

部屋のコップが信頼できない、そんなときは自前のマグカップを持って行ったり、バスタブがザラザラならバスタブを覆い隠してお湯を溜められるビニールが売られています。
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自分の身は自分で守りましょう。

またホテル側もこの際に清掃の現状を把握し、見直しましょう。


もちろん経費の問題などありますのでできることは限られてくると思いますが、逆に言えばできることは絶対に残されています。

ホテル業で大切なことは利益ですか?

それともお客様の笑顔、満足ですか?

今一度見つめ直す良い機会です。

Fin