アレルギーを持っている人がホテルを利用するのってすごく不安ですよね。
普段気を使っている分ホテルでゆっくり休みたいのに、アレルギーが気になって休めない。そもそもホテルがどこまで対応してくれているのかわからない。
そんなことではせっかく高いお金を払ってホテルに泊まっているのに台無しです。
本ページでは、実際にホテルがどこまでアレルギーの対応をしてくれるのか、ホテルの現場で働くホテルマンが解説します。
ホテルのアレルギー対応
単にアレルギーといっても人によって千差万別です。
カニや卵、小麦などの食物アレルギーもあれば、タバコや羽毛、ホコリアレルギーなどの室内が起因のアレルギーもあります。
アレルギーの種類によってレストランでの対応、客室での対応とさまざまです。
ホテルでのアレルギー対応
- レストランでのアレルギー対応
- 客室でのアレルギー対応
どちらにも言えるのは、ホテルはアレルギーを持つゲストのために最善を尽くしてくれるということです。
レストランでのアレルギー対応
レストランではアレルゲン特定原材料である卵、乳、小麦、そば、落花生、えび、カニだけでなく、いかやいくらなどの魚介類、お肉、果物、大豆やゼラチンといったさまざまなアレルギー食品に対応した食事を提供してくれます。
もちろん特殊なアレルギーを持っていてもその都度対応してもらえます。またアレルギー食品が混入しないよう、一般のゲストに提供する者とは別に料理してくれます。
よってアレルギーを持っていても安心して食べられるようになっています。
客室でのアレルギー対応
客室でのアレルギー対応として一番多いのは羽毛アレルギーです。
もし羽毛アレルギーのゲストが宿泊することがわかれば、枕、デュベなど羽毛が入っている備品を全てノンフェザー、羽毛が入っていないものへ変更します。
デュベ
フランス語で羽毛布団、いわゆる掛け布団のこと。コンフォーターとも言う。
そもそもホテルの客室は通常羽毛の枕がセットされています、ですがゲストの要望に少しでも応えるため低反発枕やパンヤ枕、そばがら枕など数種類の枕を常備しています。
パンヤ枕
クッションやぬいぐるみの中に入っている綿毛状の繊維で作られた枕のこと。
アレルギーとわかればその種類によって、また要望によってさまざまな枕に変更しています。
タバコアレルギーであれば、禁煙部屋を確約します。
もし何かにおう、ゆっくりできない、そんなゲストにはお部屋を変更するか空気清浄機をお部屋にセットし快適に過ごせるよう部屋をアレンジしています。
ホコリアレルギーであれば、普段以上に清掃に気を使います。
客室管理部の専門スタッフが清掃後にチェックしホコリがないか、においがしないか、しっかり換気しているかなど、チェック項目に沿って清潔な部屋を作り上げます。
季節によっては花粉が部屋の中に入らないように清掃したりなんかもしますね。
アレルギー対応可能なホテルとは
ホテルによっては上記のようなアレルギー対応ができないホテルもあります。
特にビジネスホテルなどのレストランは外注で作ったものを提供していたり、アレルギー用の食事を分けて作れるような設備がなかったり。
客室も例えば旅館であれば、昔から染み付いているタバコのにおいがどうしても抜けなかったり。
確実にアレルギー対応をしてほしいのであれば、宴会場があるホテル、結婚式や披露宴を行っているホテルを狙いましょう。
アレルギー対応可能なホテル
- 宴会場があるホテル
- 結婚式や披露宴を行っているホテル
宴会場や式場を持っていたり、披露宴などの宴席を頻繁にやっているホテルは、スタッフもある程度充実していますし、設備もそろっている傾向にあります。
また披露宴や宴会は相手の要望に少しでも応えるためいつもは出さない特別なメニューを出す傾向にあります。
普段から特別なメニューを頻繁に出しているため、アレルギーへの対応も慣れているわけです。
予約の際は必ず確認を
アレルギーのことはあらかじめホテルに相談しておきましょう。
ホテル側もアレルギー対応のために食材を準備、お部屋の手配をします。
当日いきなり言われても専用の食材がなかったり、スタッフがいなかったり、すでにアレルギー用の客室備品が出払っている可能性だってあります。
そのため予約の際にアレルギーである旨を伝え、当日までに準備してもらいましょう。

ホテルはアレルギーゲストに対して「命を預かっている」のと同義です。文面ももちろんですが、直接電話で細かい部分まで確認したいのです。